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ネットワークのはてな |
自宅でインターネットを利用する時に使用するネットワーク機器といえば、スイッチとルータ、それと無線アクセスポイントだと思います。
無線アクセスポイントはLANケーブルなしでPCを接続するために必要ですが、ではスイッチとルータは何故必要なのでしょうか?何のために使用されるのでしょうか?
スイッチもルータも通信データを中継して次の装置に送っているのですが、スイッチではフレーム、ルータではパケットと呼ばれ、構造は似ていますが少し違うものになります。(下記参照)
下の例は検索結果を表示する時のデータの流れですが、検索結果をブラウザで表示するため、HTTPのデータ形式で受け取ります。
スイッチはスイッチングと呼ばれる機能でフレームを運び、ルータはルーティングと呼ばれる機能でパケットを運びます。
どちらも自宅でインターネット環境を作る時には必要になります。
最近は無線接続が主流になり、スイッチはあまり使用しなくなりましたが、以前は接続する機器が増えた時は必ずスイッチを増設してLANケーブルの差込口を増やしました。
スイッチはMACフレームと呼ばれる通信データのMACヘッダー部分のMACアドレスで送信先の機器を識別し、その機器が接続されているポートからデータを送ります。
スイッチは自身に接続されている機器だけでなく同じネットワークのスイッチに接続されている機器のMACアドレスを学習し、データを中継することができます。
ルータはどうでしょうか?
自宅でインターネットを利用する時に必ず利用する機器になりますが、何してるのかよく分からない人が多いのではないでしょうか。
スイッチは同じネットワーク内にある機器同士を接続する時に使用する機器であり、 ルータは家の中のネットワークと外の世界のネットワーク(例えばインターネット)を接続する為に必要な機器になります。
では、自宅のネットワークと外の世界のインターネットは何が違うのでしょうか?
それを理解する為には、IPアドレスとMACアドレスの仕組みを理解する必要があります。
IPアドレスもMACアドレスもネットワーク接続されている機器を見分けるために必要な番号になります。
MACアドレスは、12-34-56-78-9a-bcの様に、0からFまでの16進数を2桁ずつ合計6組12桁で表示する番号で、前半の6桁がベンダーコード、後半の6桁はそのベンダーが個々の機器に割り当てた番号になり、世界で唯一の番号になります。(例外もあります)
こちらはスイッチングと重要な関わりがあります。
IPアドレスはたまに目にすることがあると思いますが、192.168.0.1等の番号です。
共通ルールとして、192.168.0.1や172.16.0.1、10.0.0.1は会社や自宅の中で使用するネットワークに割り当てることを許されたIPアドレス(ローカルIPアドレス)になります。
それに対してインターネット上で使用できるIPアドレスをグローバルIPアドレスと呼び、Wi-Fi接続していないスマートフォンの設定画面からデバイス情報を見た時に表示される
IPアドレス(例:153.147.218.xxx)はグローバルIPアドレスになります。
10.〜で始まるIPアドレスと、172.16.〜172.31.で始まるIPアドレスと、192.168.0.〜192.168.255.で始まるIPアドレスは、ネットワークの大きさによって使い分けられます。
(10.〜>172.〜>192.〜)
スイッチはこれらの同じネットワーク上にある機器同士を接続する時にMACアドレスを使用して接続します(当然IPアドレスも使います)
もう少し詳しく説明すると、スイッチはどのポートにどのMACアドレスを持った機器が接続されているかの情報を持っており、IPアドレスとMACアドレスの対応表を見ながら、通信データを適切なポートに割り当てます。
ルータは異なったネットワーク、例えば自宅とインターネットや自宅と職場を接続する為に、IPアドレスを使用してデータ通信を転送します。
ルータは通信データに含まれているIPアドレス情報を読み取り、次に宛先のIPアドレスから、どこに向かえばいいか判断し、適切に送り出す方法を選択する事がルータの役割になります。